極道系Vチューバー達磨

2022年/日本語/日本/111分/ワールドプレミア
解説
ヤクザがVtuberに!?前代未聞の任侠映画がここに誕生!現代カルチャーの要素と古き良き人情味が見事に組み合わさった前代未聞の任侠映画作品がここに誕生した。主演は、50歳で俳優デビュー、その後100本を超える自主映画に出演し「インディーズ映画の帝王」の異名を持つ海道力也。監督は、初監督インディーズ映画『みぽりん』が、京阪神を中心にカルト的な人気を誇った松本大樹。2人がタッグとなって問題作を引っ提げ、任侠モノは既に飽和状態とすら言える昨今の日本映画界で、果敢にも挑む。
あらすじ
かつて組の命令によって殺人を犯し、刑務所に服役していた黒澤組幹部の三船達磨。15年の刑期をようやく終え娑婆に出るも、黒澤組は亡くなった先代の妻である京舞子と若頭達が全てを取り仕切り、達磨や彼を慕う古参達の居場所は完全になくなっていた。そんな中、達磨は京舞子から組が借金の肩代わりに預かったとある映像制作会社のスタジオを新たなシマとして任される事に。達磨は新人組員・仲田さんぺいと共に、そのスタジオへ向かうと、そこではスタジオの社長の娘である野上照子が、Vチューバー生配信を行なっていた。そして、ある出来事をきっかけに、達磨もそのスタジオでVtuberとして配信を始める事になる。一方、そんな達磨のもとに、彼の命を狙ってさすらい続ける謎の女性・梶原メイの足が忍び寄る…!
監督
松本大樹
1983. 5. 16兵庫県神戸市生まれ、日本映画撮影監督協会所属。大学を卒業後、ポストプロダクション、撮影技術会社など様々な映像制作関連会社で経験を積みながらノウハウを培い、フリーランスの映像クリエイターとして独立。その後、2013年、映像制作会社CROCO創業。2019年初の長編自主映画となる『みぽりん』がカナザワ映画祭2019「期待の新人監督」部門観客賞・おおさかシネマフェスティバル2020ワイルドバンチ賞を受賞。その後コロナ禍になってからも、ステイホームで長編第2作目『コケシ・セレナーデ』を撮る等、精力的に創作活動を行っている。本作『極道系Vチューバー達磨』が長編第3作目となる。
スタッフ&キャスト
監督/脚本/編集/プロデューサー | 松本大樹 |
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出演 | 海道力也、さんぺさんぺい、芳賀 沙侑美、タカ海馬、鈴木まゆ、藍海斗、ウエダコウジ、大下順子、春田純一、白澤康宏、徳丸新作、奥井隆一、圓井寿夫、沖一文字、パラゴンつよし、片山大輔、岸原柊、近藤知史 |
© CROCO
上映スケジュール 7/28 thu – 8/1 mon
Director’s Voice
1.映画制作をはじめたきっかけは?
・もともと映像制作の仕事を10年近くしておりまして、映画をつくりたいという想いを持ち続けておりましたが、なかなか一歩を踏み出せずにおりました。そんな状況の中、2018年にインディーズ映画の『カメラを止めるな』の大ヒットに背中を押される形で、2019年に初監督・プロデュース作『みぽりん』を制作するに至りました。以降創作の沼にハマり、大きな借金を抱えながらも、日々仲間たちとものづくりに勤しんでおります。
2.影響を受けた作品や監督は?
■好きな監督
・ロジャー・コーマン
・デヴィッド・クローネンバーグ
・エドガー・ライト等
■本作制作にあたって影響を受けた作品
・『FM89.3』
・『キル・ビル』
・『女囚さそり』シリーズ
・『冬の華』
・『レオン』等
3.本作の制作動機、インスピレーションは何でしたか?
主演の海道力也さんからお声がけを頂いた事がキッカケです。もともとは短編での制作を考えておりました。自分は基本役者さんへのアテ書きでしか映画をつくる事が出来ません。海道さんが主演であれば、やはり任侠モノだ!と思い、コメディ的な要素も入れつつ、海道さんが持っている人間らしさや愛を前面に押し出せるような人情味のある作品を目指し、制作を行いました。
4.本作ではどんな困難に直面し、それをどう乗り越えましたか?
自主制作でこれだけのスタッフやキャストの皆をまとめ上げ、予算をかけて作品を形にしていく事は、本当にこれまでの映画制作で一番の壮絶な体験でした。撮影が佳境に入った時期に、主演の海道さんに微熱が出てしまい、一度制作を断念せざるを得ない状況となった事もあります。また作品完成後も炎上騒動を起こしてしまい、まさに苦難の日々の連続でした。しかし、常にスタッフやキャストの方々、また宣伝協力してくださっている方、弁護士さん、皆様が温かい言葉をかけて励まし続けてくださり、支え続けてくださったおかげで、ここまでくる事が出来ました。乗り越えられたと言えるかわかりませんが、今があるのは、全て仲間のおかげです。ここから必ずや起き上がります。
5.本映画祭への応募動機と選出された心境は?
メールが届いた瞬間は思わず号泣してしまいました。今、世の中は、少しのつまずきが許されない社会になっていると思います。一度死んだら、復活する事は大抵許されません。そういった中で、この色々あった『極道系Vチューバー達磨』の作品を選んでくださり、復活のチャンスを与えてくださった、このゆうばりファンタスティック国際映画祭様には本当に感謝の想いしかありません。「七転び八起き」この映画祭での上映を通じて、必ずや起き上がり、皆で心血を注ぎ作り上げた、この映画を世の中に広め、ひとりでも多くの方々に届けていきたいと思っております。